では、テーマの「子どもたちの10年後を考える」なのですが、近未来ですら正確に予測できた時代はとっくに終わっているということが答えのひとつにはなります。スティーブジョブズが2007年(北京オリンピックの前年)にスマホ登場が世界に与える衝撃を訴え、その後のリーマンショックから震災を経て、今なお進行中のコロナ禍、特にこの間の日本の国際的な地位・GDPの凋落に至る道筋を正確に言い当てられた人がどれだけいたでしょうか?それだけ変革スピードが加速しているのです。昭和~平成に生きた世代が30年で経験してきた変化が10年、いや、もっと短くしかも加速しているような感覚です。令和を生き抜く子どもたちは、この激変する世界のまっただ中にいるわけです。ただ、個別具体的なことまでは予測できないものの「急速に変化していくだろう。今の常識は過去のものとなっているだろう…。」的な覚悟のようなものは、確信できるのではないでしょうか。問題は、子どもの教育に関わる学校組織や地域社会が、こういった急激な変化にまともに対応できるかということなのです。伝統的な価値観が崩壊し、あらゆる組織・仕組みが制度疲労を起こしている現状をみると、悲観的にならざるを得ません。そこで個々の保護者の関わり方が重要になることは言うまでもないわけです。…次回に続く。